1.

論文(AKAGI収録)

論文(AKAGI収録)
堤, ひろゆき
出版情報: 上武大学ビジネス情報学部紀要.  20  pp.1-11,  2021-05-15.  上武大学
概要: 近代日本の学校において、スポーツと「応援」は不可分のものである。ところが、学校でスポーツが盛んになり始めた初期には「声援」や「弥次」という言葉が一般的であった。この声援や弥次が学校において応援と呼ばれ受容されるのは、スポーツが学校対抗での競 技の場で行われるようになり、学校の構成員を校友として、その均質性に基づく校友共同体が形成されることを契機としていた。校友共同体の形成はまた、応援を梃子として学校の独自性を個人において発揮することを構成員である生徒に求めることとなった。本稿は、旧制長野県松本中学校を事例として、校友共同体形成の過程を校内で発行されていた雑誌の記述に基づき明らかにしたものである。 続きを見る
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論文(AKAGI収録)

論文(AKAGI収録)
呉, 宣児 ; 岡井, 宏文
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.13-35,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 本稿は、移民と宗教との関わりを、個人の語りを元に記述することを通じて、従来のマクロないしメゾレベルでの研究で十分に検討されてこなかった次の点を明らかにすることを目的とした。それは個々の移民は、移動先の社会においてどのように宗教との関わりを持 ち、どのような活動になぜ関与しているのか、また個人の移動経験の中で、宗教との関わりはどのように意味づけられているのかという点である。具体的には、前橋市に在住するフィリピンからの移民、エリさんにインタビューを実施し、人生の節目・移行を検討し、彼女の日本における人生を①来日から日本人男性との結婚、②離婚と再婚における悩み、③前橋での新たな定着生活、④癌発見による闘病生活、⑤死をも覚悟しつつ今を楽しく生きる、にまとめ記述した。さらに、彼女の人生において神・カトリック教会・教会コミュニティとの関わりが、当事者のライフストーリーのなかでどのように意味づけ・位置づけられているのかを考察した。その結果、①「私」と神様との垂直的・直接的な関係、②宗教生活の身体化、③教会やコミュニティからのサポート、④カトリック信者としての人間観・家族観・教会観が浮彫りとなった。以上をもとに、彼女の現在の活動のうち特に教会ネットワークを基盤とするボランティア活動への関与に注目し、活動への関与がどのような意味づけのもと行われているのかを考察した。彼女の活動は、表面的には宗教の社会貢献活動や多文化共生に関する活動と親和性が高いものとして観察可能であるが、実際には、上記の意味づけ・位置づけとも関連する複合的な意味づけのもとで展開する活動であることが明らかとなった。 続きを見る
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謝, 志海
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.37-51,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 昨今の米中関係はもはや「新冷戦」に突入しているかのように見える。トランプ政権が発足してから、アメリカの対中政策はより厳しくなっている。米中対立の深刻化は三つの分野に現れている。まずは、経済面において、中国との貿易戦争を発動し、いわゆる中国と のデカップリング(Decoupling)が起きている。次に、安全保障面において、南シナ海問題を中心に、安全ジレンマの状況がさらに悪化している。そして、イデオロギー面においては、中国の共産主義や人権問題等への批判も一層激しくなっている。こうした背景を踏まえ、本論文はトランプ政権下、アメリカの対中戦略はどのように変わったか、また、なぜ変わったかという問いを立て、アメリカ政府の政策文書等の一次資料に基づき、検証してゆく。 続きを見る
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論文(AKAGI収録)
園田, 敦子
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.53-68,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 令和元年において学校現場で外国語教育に携わるALTは約2万人にのぼる。人数の増加に伴い、滞在歴からALTとしての動機、また雇用条件に至るまで、ALTの属性および労働形態も多様化している。本論文では、(1) JETプログラム参加者として学校現 場に赴任するALT、(2) 労働者派遣または請負の形で民間企業から派遣される民間ALT、(3) 地方自治体の直接任用によって働くALTという3つの労働形態別にALTの属性および学校内での働き方を714名の中学ALTのアンケート結果をもとに分析する。 続きを見る
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鈴木, 鉄忠
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.69-90,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 本稿の目的は、イタリア発の個性的な地域づくり「スローシティ(イタリア語で「チッタスロー」)」とはどのような取り組みかを理解し、日本の地方都市と比較研究を行うための基礎的考察を行うことである。1999年にイタリアの4つの小さな地方自治体の宣言 から始まったこの運動は、2021年現在、30の国・地域と272の都市が加盟する活発な国際的なネットワークを形成するに至っている。日本では宮城県気仙沼市(2013年)と群馬県前橋市の赤城(2017年)の2都市が正式加盟している。しかしながら、日本での認知度は高くなく、当該加盟都市の住民もその例外ではない。そこでまずこの運動の歩みと現在の位置を概観する。次にスローシティ運動の根底にある精神を、世界規模の近代化、合理化の「裏をかく」「意表を突く」ことにある点を論じる。そしてこれまで邦訳のなかった「チッタスロー宣言」のイタリア語版全文を丹念に読み解きながら、現代の高度消費社会において、小さな都市で「よく生きる」ことはいかにして可能か、がチッタスロー運動の根源的な問いかけであることを論じる。最後に前橋赤城スローシティをフィールドとした大学教育・調査研究・地域活性化の一体化を目指したプロジェクトの現在地を確認する。 続きを見る
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論文(AKAGI収録)
月井, 順一
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.91-113,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 現在の学校、そして教職員は実に多くの課題を抱えながら教育活動を進めている。いじめ・不登校の問題、学力・体力向上の問題、家庭的な事情に起因しての配慮を要する児童生徒への対応等、最前線の教員の苦労は相当なものがある。これらの問題の解決のためには 、学校が組織として機能する必要がある。そこで、学校経営に関する方策や組織マネジメント論の重要性が叫ばれているのである。しかし、現実の学校はというと問題解決のために、学校経営に関する理論を具現化していっても、落とし込んでいっても、なかなかうまくいかずに日々悩んでいるのが本当のところである。本稿は、主に校長としての8年間の学校経営の中で一番大切にしてきたこと「教職員一人一人をいかに生かすか」「教職員の同僚性をどのように高めて活力ある学校づくりをしたか」についての教育実践を振り返る。教員同士の同僚性が高まり、教職員一人一人が元気になることで、生徒も生き生きとして活力ある学校になっていった理由について分析していくこととする。 続きを見る
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論文(AKAGI収録)
古川, 敦子
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.115-131,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 外国人児童生徒の教育においては、日本語指導の充実だけではなく、在籍学級の学習への参加をどのように実現していくかが課題となっている。本稿では、小学校4年生の外国人児童1名を対象とし、在籍学級での国語科の授業に参加するために作成された「個別の指 導計画」と、それに基づいて在籍学級で行われた『ごんぎつね』の授業実践について報告する。「個別の指導計画」作成においては、①対象児童の母語を積極的に活用すること、②対象児童とクラスの児童との関係性構築を組み込むこと、③対象児童の意見・考えをクラスで共有することの3点を観点とした。授業実践においてはこの3つの観点をもとに外国人児童に対して支援を提供した。授業後の担当教員へのインタビュー調査から外国人児童とクラスの児童の変容、さらに「個別の指導計画」作成時の観点と実践における教員の支援のあり方の有効性について考察した。 続きを見る
8.

論文(AKAGI収録)

論文(AKAGI収録)
平田, 郁美 ; 松本, 拓
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.133-148,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: AI活用数学自習教材Qubenaの共愛学園高等学校における基礎的知識技能の定着を目的とする導入事例を通して、Qubenaを使ったアダプティブ教育の効果を検証した。Qubena導入2か月後と4か月後に同校高1を対象に行われた基礎的知識技能を問 う学力テストの成績を比較したところ、Qubenaをよく利用した学級に顕著な上昇がみられた。また、高2クラスでのQubenaとグループ学習を組み合わせた実践事例についての検証を行った。<br />研究ノート 続きを見る
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論文(AKAGI収録)

論文(AKAGI収録)
西舘, 崇
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.181-185,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 本稿は、冨樫あゆみ(2017)『日韓安全保障協力の検証〜冷戦以後の「脅威」をめぐる力学』の書評である。本書は、冷戦後における日韓両国の安全保障協力を4つの時期に分け、その推移を国際関係論の理論的枠組みから説明することを試みる。4つの時期とは 、協力の形成期(1990年〜1993年)、拡大期(1994年〜2000年)、停滞期(2001年〜2006年)、転換期(2007年〜2012年)である。本書は、領土問題や歴史認識問題を中心に議論されることの多い日韓関係を、韓国における「日本脅威論」を変数として扱い、協力関係の推移を分析している点、さらには日韓による防衛交流に注目し、それを詳細に検討している点で特徴的である。本書には、米国のアジア太平洋戦略に対するさらなる考察の必要性など幾つかの課題が残されているが、日韓の安全保障協力を国際関係の理論的枠組みから説明しようとしている点で評価できよう。<br />書評 続きを見る
10.

論文(AKAGI収録)

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西舘, 崇
出版情報: 共愛学園前橋国際大学論集.  pp.149-163,  2021-03-31.  共愛学園前橋国際大学
概要: 本研究ノートの目的は、2017年から国際コースで実施した「国際コースと地域連携シリーズ」の実施内容を整理するのと同時に、その成果と課題を明らかにすることである。本シリーズは、本学における地域志向教育研究費(2017年度・2018年度)と共同 研究費(2019年度)からの助成を受けた。2017年4月から2020年3月までの間に、本シリーズで行った講演・交流会は計24件あり、その内訳は自治体関係者によるものが6件、地域産業・企業関係者によるものが4件、市民団体・NPO/NPOによるものが8件、その他が6件であった。これらの講義・交流会に参加した学生たちは、地域社会における多文化共生の現状について学んだほか、ゲスト講師との出会いによって生まれた新たなつながりの中で、さらなる学びの機会を得るに至った。本シリーズの課題としては、学生たちが記したワークシートの活用や、地域社会と共同して考える多文化共生社会の実現に向けた具体的なアクションプランの策定、などがあげられる。またコロナ禍において、このような事業そのものをどのように持続的に行うかも大きな課題として挙げられる。<br />研究ノート 続きを見る