1.

論文

論文
平井, 和恵 ; 高階, 淳子 ; 石田, 和子 ; 細川, 舞 ; 田村, 遵一 ; 神田, 清子
出版情報: The Kitakanto medical journal = 北関東医学.  58  pp.189-195,  2008-05-01.  北関東医学会
概要: application/pdf<br />Journal Article<br />【目的】治療期/慢性期のがん患者, および非がん初診患者(総合診療部外来初診患者のうち, がんの既往\nや疑いのない者) の倦怠感を比較し, 各々の特徴につ いて考察する. 【対象・方法】質問紙調査. 倦怠感は\nCFSを用いて測定し, 倦怠感以外の症状として発熱・嘔気・下痢・睡眠障害・疼痛・呼吸困難の有無を問う\nた. 有効回答が得られたがん患者283名, 非がん初診患者353名を分析の対象としt検定を行った. 【結\n果】がん患者ではその他の症状の有無により倦怠感に有意差があったが, 非がん初診患者では発熱と睡眠\n障害がある場合のみ有意差があった. 非がん初診患者は, その他の症状の有無に関わらず倦怠感は日常生活\nに著明な支障を表すレベルにあったが, 主訴に挙げた者はわずか4.8%であった. 【結語】がん患者の倦\n怠感は, その他の症状のコントロール状況が反映する. 非がん初診患者は主訴に挙げなくても倦怠感が強い\nことを考慮する必要がある. 続きを見る
2.

論文

論文
瀬山, 留加 ; 吉田, 久美子 ; 神田, 清子
出版情報: 群馬保健学紀要.  26  pp.61-70,  2006-03.  群馬大学医学部保健学科
概要: application/pdf<br />Departmental Bulletin Paper<br />本研究の目的は,がん患者の社会的側面が,病状の進行に伴いどのように変化し,患者を取り巻く環境の中で「社会的自己存在」をどのように認識 しながら生きているかを記述することで,社会的苦痛に対する看護介入の示唆を得ることである。研究デザインは,社会的側面が個人の生き方やそれまでの軌跡に関連したものであるため,個別事例の質的記述を選択した。調査方法としては,定期的な外来受診日の様子観察と,社会的側面が大きく変化したと予想される病状や治療効果についての説明があった時に面接を行った。その結果,A氏は社会的側面として,(1)""家族も私も藁をもつかむ思い""に象徴された『家族社会の中心にあった「社会的自己存在」』,(2)""泣きたくなったら,家族の前で素直に悲しむ""に象徴された『ありのままを受入れられた「社会的自己存在」』,(3)""またコーラスに参加する自信がついだ""に象徴された『がんと共存しながら広がる「社会的自己存在」』,(4)""生きていく意味が分からない""に象徴された『役割喪失により希薄化した「社会的自己存在」』という4つの変化を体験していたことが明らかとなった。さらに,がん患者の全人的QOLの維持,向上のために必要な社会的苦痛への看護介入としては,(1)患者と同じ社会に属するメンバーが環境を調整できるよう,指導的,情緒的支援を行う,(2)療養環境の中で患者が「社会的自己存在」を認識できるような人間的つながりを形成する,の2つが考えられた。 続きを見る
3.

論文

論文
武居, 明美 ; 伊藤, 民代 ; 狩野, 太郎 ; 小野関, 仁子 ; 前田, 三枝子 ; 堤, 荘一 ; 浅尾, 高行 ; 桑野, 博行 ; 神田, 清子
出版情報: The Kitakanto medical journal = 北関東医学.  55  pp.133-139,  2005-05-01.  北関東医学会
概要: application/pdf<br />Journal Article<br />【背景と目的】外来化学療法を施行しているがん患者の不安を把握する目的で調査を行なった. 【対象と方法】A病院外来点滴センターに通院中で同意の得られた男性33 名女性48名, 平均年齢58.6±10.0歳の81名を対象とし, STAI質問紙を用いて調査した. 【結果】不安得点は男性より女性が高く, 非乳がん患者より乳がん患者が, 60歳以上より60歳未満が有意に高かった. また診断からの年数では, 1年未満より1年以上が, PSが良い者より悪い者が高かった. 【結論】外来で化学療法を受けているがん患者は正常成人と比較し, 状態不安得点が高かった. 不安得点が高くなる要因として, 5つの項目が明らかになった. 今後は不安内容を特定すること, 不安得点が高くなる要因がある患者への優先的な援助, 実践的援助法をシステム化してスムーズに対応していくことが課題である. 続きを見る
4.

論文

論文
赤石, 三佐代 ; 布施, 裕子 ; 神田, 清子
出版情報: 群馬保健学紀要.  25  pp.77-84,  2005-03.  群馬大学医学部保健学科
概要: application/pdf<br />Departmental Bulletin Paper<br />本研究の目的は,初めて放射線治療を受けるがん患者の気持ちと,対処行動を明らかにし,看護支援を検討することである。研究対象は,研究参加 に同意の得られた放射線治療を始めたばかりのがん患者13名で,半構成的面接法及び診療記録からデータ収集をした。質的帰納的手法により患者の気持ちと対処行動に関する言語をコード化し,類似性に沿ってサブカテゴリー・カテゴリー化へと抽象化した。その結果は以下のようにまとめられる。1.始めて放射線治療を受ける患者の気持ちとして【治りたいという希望と決意】【放射線治療をしている自己存在の再認識】【安心できるケアの提供への期待】【疾患・治療・症状に対する不安】【治療を継続していく苦悩】の5個のカテゴリーが明らかになった。2.始めて放射線治療を受ける患者の対処行動として【がん疾患・治療を受け入れた積極的な問題解決行動】【がんと闘うための他者からの効果的な支援】【がん疾患・治療を受け入れなくてはならない諦め】【がんであるという現実からの逃避】【がん疾患・治療に対する行動・感情の抑制】の5個のカテゴリーが明らかになった。これらのことから,放射線治療開始時の看護援助としては,1.がんを告知されて放射線治療に臨んでいる患者の気持ちを理解すること,2.放射線治療の知識・情報・適切な技術の提供を十分に行い患者支援の促進に努めることが重要であることが示唆された。 続きを見る